西さん
World Traveler & Storyteller
世界各地の暮らし、アート、グルメを、味わい深く語ります。
こんにちは、西です。
前回のフランス旅、いかがでしたか。楽しんでいただけましたか。
さて、わたし、年末年始にオランダを旅してきました。目的の一つは、アート鑑賞。美術館を巡りました。アムステルダム国立美術館では、レンブラントの「夜警」を、デン・ハーグのマウリッツ・ハイス美術館では、フェルメールの「デルフトの眺望」を鑑賞しました。「デルフトの眺望」は、ずっと観たいと思っていたので、感動もひとしお。その余韻に浸りながら、デルフトの街歩きも楽しみました。クレラー・ミュラー美術館にも足を運びました。
ということで、ブログをどうぞ。
アムステルダムの夕焼け
成田から16時間。スキポール空港上空の赤い夕焼け。
アムステルダム中央駅。辰野金吾が東京駅のモデルにした。繊細にして華麗。おとぎの世界。
アムステルダム国立美術館は冷たい小雨に包まれて
入れば、いきなり門外不出、400年前のレンブラント「夜警」。街を護る夜警団の面々。唯一の若い女性は団のマスコット。テーマとしては、日本なら差し詰め、”火の用心“の図。それにしても、人物の動作、表情の描き分け、構図、色彩の配置が完璧! 人類の宝。
デン•ハーグにマウリッツ・ハイス美術館を訪ねて
今日は、アムステルダム中央駅からインターシティで約1時間。東京から小田原へ行くような感じ。10時にようやく光が。
ところどころに巡らされている運河の景色に心を潤されながら、中世のようなハーグへ。国は違うが、ゲーテやルソーが歩いていそうな街並みが美しい。
その街中にあるマウリッツ・ハイス美術館へ。さすが、王様が集めたコレクション。レンブラントが、フェルメールが。。。 なんという豪華なコレクション!
デルフトの眺望
中でも際立ってすばらしいのがフェルメールの「デルフトの眺望」。これまで、印刷などでしか見たことはなかったが、今日、本物を見て、そのすばらしさに度胆を抜かれた。写真は細部を撮っていて、少しはそのすばらしさをお伝えしたいと思って。未だ残っている色彩も、原画では色濃く、本当に美しい。コレを見るのが今回の旅の目的の一つだったので、大満足。立ち去りがたい絵です。市街の大半に及んだ火薬庫爆発。その復興を神に感謝してか、静謐な日常が描かれていますが、この様な情景が目の前にあったわけではないですね。構成されています。。
デルフト ~フェルメールが生涯を暮らした街~
新教会。「デルフトの眺望」に描かれている。多くの運河が街の唄を口ずさんでいるよう。気持ちが和ぐ。誰に道を尋ねても、すごく親切。クリスマス休暇中で店は閉まっていて、半日しか滞在できなかったが、またゆっくりしたい街。
クレラー•ミュラー美術館
アムステルダム中央駅近くのホテルから、鉄道、バスを乗り換えて、またバスに揺られて、冷たく、霧雨の煙る中、2時間。いったい、この行き方で間違っていないのだろうかと、他に誰もいない早朝のバスの中で不安になりながら美術館に着く。
誰もいない中、国立公園の中の広大な森林を開いたと思しきこの個人美術館が姿を表した。箱根の彫刻の森美術館はここをモデルにしたものだ。ちょうど、東京から箱根に来たような距離感であることは確かだ。霧雨の中、しっとりと湿った、よく手入れされた芝生の緑が美しく、心地よい。
ゴッホ、ゴッホ、そして、ゴッホ
鉄鋼と海運業で莫大な富を手にした夫。その無尽蔵の財力を背景に、美術教師の友達に勧められて、買い始めたミューラー夫人。「アルルの跳ね橋」がオークションに出た時には、落札予想価格の5倍出して手に入れ、一躍、ゴッホの名前を知らしめた。それにしても、凄いコレクション。世界で2番目のゴッホのコレクションを誇る。因みに、1番は、アムステルダムのゴッホ美術館。予約が2週間先まで埋まっていて、今回は行けないのが残念。
もちろん、ゴッホ以外にも、、、
屋外展示 ~素晴らしい庭園~
しっとりと濡れた小径に、そこここにさりげなく配置された世界的彫刻。目を落としながら散策すること1時間。冷気が肺を満たす。小鳥の囀り以外には何も聴こえぬ静寂。比類なき庭園。
帰途の駅の近くには古い風車が
アムステルダムの夕暮れ ~街の歌~
今回のオランダのアート巡りの旅、以上になります。いかがだったでしょうか。
さて、次回ですが、引き続き、気ままな旅を続け、オーストリアへ。アート、音楽、建築を綴ります。
どうぞお楽しみに。