昨日になりますが、赤坂での用を終え、草月会館に立ち寄りました。周辺の緑を映すカーテンウォールの建物は、丹下健三先生がデザインしました。ひときわ映える建物で、築50年近いものとは思えません。
最近、草月流の先生と交流があります。展覧会にも行きました。そんな中、自ずと気づいたのですが、草月流では、「生け花」とは言わず、「いけばな」と言っています。私の勝手な解釈ですが、お肉やお魚をいただくように、お花もいただいているのかと思います。命あったものが芸術に昇華されているのかと思います。
草月会館の建物に入ると、まず、イサムノグチ先生がデザインしたアートスペースがあります。今回はファッション関係のイベントが開かれていました。
2階に上がると、カフェがあります。入るや、西の広大な公園に生い茂る趣ある緑が贅沢に飛び込んできます。
早速、フードを品定めし、コーヒーもオーダーしました。
今回は、さらに半階上がったフロアーでひとときを過ごすことにします。1層ですが、広い空間が広がります。ブラウンのフローリングに、チューリップチェア、テーブルが奥へと並んでいるのですが、なんと、色はブラックです。天井の板も黒。
ちなみに、チューリップチェアの名称は、その形状に由来しています。フィンランドの建築家であるエーロサーリネン先生がデザインしました。フィンランドと言えば、フィンランド国民の誇りであるアルヴァアアルト先生ですが、エーロサーリネン先生も名建築を数多く手がけています。アメリカで活躍していて、比較的若くして亡くなったこともあり、日本に作品はないようです。弟子のケヴィンローチ先生は駐日のアメリカ大使館の設計で知られています。
このフロアーの北面になりますが、通りを隔てて望むのは赤坂御所の緑です。5月の爽風にそよぐ新緑を眺めながら、少し早めのランチをいただきました。メニューは、トマトとモッツァレラのサンド、あんバター、キャロットケーキ、ドリップコーヒー、エスプレッソ。
反対側は、カフェを右手に、アートスペースを見下ろします。
非凡の空間構成、緑とアート、精悍なインテリア。草月流が提供するクールな空間と言えます。感性が刺激されて、クリエイティブな作業にもふさわしい場所です。お昼頃から込み出しますので、ここを堪能されたい方は少し早めに訪れるといいでしょう。
これからもクールな空間を巡っていきたいと思います。それでは、また。
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