世田谷区岡本を歩きました。国分寺崖線(こくぶんじがいせん)が走っています。急坂があり、緑地が残されています。静かな住宅地で、圧倒されるような豪邸も見られます。
無名塾、無名坂
仲代達矢先生が主宰する俳優養成所。国分寺崖線の高台にあります。脇の坂道を下ると(写真左手の坂道を奥に行くと)、谷戸川(やとがわ)の流れる谷になっています。
坂道ですが、仲代達矢先生の詩の中で、無名坂と歌われています。1975年に立ち上がった無名塾にあわせた命名のようです。
静嘉堂文庫
谷を越えると、岡本静嘉堂緑地(おかもとせいかどうりょくち)に至ります。三菱財閥の岩崎家が所有した庭園です。木々の中を行くと、再度、国分寺崖線の高台に至ります。英国風の落ち着いた佇まいの静嘉堂文庫があります。
静嘉堂文庫は、岩崎小彌太(いわさきこやた)が、父親の岩崎彌之助(いわさきやのすけ)の収集した日本や中国の図書を保存し、公開するため、建てられました。桜井小太郎(1870~1953)先生の設計による鉄筋コンクリート造2階建てで、築年は1924年ということです。現在、東京都選定歴史的建造物になっているそうです。
静嘉堂文庫の左手に、静嘉堂文庫美術館があります。1992年に開館しました。その展示ギャラリーですが、昨秋に東京丸の内の明治生命館1階に移転しました。
美術館の周りは散策ができます。国分寺崖線の高台からは、遠く富士を眺める日もあるそうです。
岡本静嘉堂緑地には、岩崎家の霊廟もあります。先述した桜井小太郎先生の師であるジョサイアコンドル(1852~1920)先生が設計し、1910年に建てられました。こちらも、東京都選定歴史的建造物になります。
岡本八幡神社
いったん、谷戸川の谷に戻り、別の上りから、岡本八幡神社を目指します。
境内には、国分寺崖線の高台を谷と反対方向に下る階段があります。鳥居の傍の石灯籠は、松任谷正隆、松任谷由実ご夫妻が奉納されたようです。岡本八幡神社はユーミン神社とも呼ばれたりしています。
以上、いかがでしたか。すぐ近くには、民家園、旧小坂家住宅などもあります。改めて散策しようと思います。
それでは、また。